戦い終えて日が暮れて～皐月賞回顧

皐月賞は、同世代のなかで抜けた実力の持ち主であることを見せつけたディープインパクトのワンマンショーでした。スタートで躓いて出遅れるというハンデを自ら課してのアノ圧勝劇。ダービーでは相手探しをするしかなくなったと思うと、少々さみしい気もします。

まあ、レースへの興趣を奪い去ってしまうほどの強さは驚嘆に値するわけで、これに似たような感覚を味わったのはシンボリルドルフ以来かもしれません。

一応私が◎に推したマイネルレコルトにも触れておくと、内で包まれるのを嫌って、いったん下げて外に出して先行という無駄の多い騎乗での４着はある程度評価できると思います。

外枠発走からインの好位置をとった横山典騎手の無駄のない騎乗とは好対照だったわけですが、それでアドマイヤジャパンとは1馬身半差ですから、ダービーにも少し期待をつないだかな、と。

2着のシックスセンスは、いかにも着狙いという競馬。ディープインパクトの小判鮫のように、大本命馬が前を掃除し終わった後をついての2着ではあまり高く評価できません。

しかし、ダービーでも、ディープインパクトという抜けた存在に真っ向からケンカを売る、あるいは売らざるを得ない上位人気馬よりも、今日のシックスセンスのような小判鮫馬を探すのが的中への近道かもしれません。そういう予想を強いられるのも、なんとなく味気ないという思いを捨てきれないわけですが。