今年のフェブラリーSの焦点のひとつとなっているのが「世代交代」です。
これまでダートでは最強世代とされてきた現6歳馬がその王権を守り通すことができるのか。それとも台頭著しい4歳世代が一気にそのヒエラルキーを突き崩すことができるのか。
現5歳世代は? という声も聞こえてきそうですが、この世代はなんというか「谷間の世代」にあたるようで、03年下半期以降の「3歳以上」「4歳以上」のJRAのダートGレースにおいて、3勝(勝率はわずか4.8%)という惨状。今年のフェブラリーに出走予定馬のなかで年長馬との戦いによるG1勝ちの実績があるのはユートピア(南部杯)のみです。
こうした世代別のデータは下の表を見てもらえば明らかだと思います。
◆世代別集計
-------------------------------------------------
世代 1着 2着 3着 着外 勝率 連対率 複勝率
-------------------------------------------------
1 現 6歳 8- 8- 4-57/77 10.4% 20.8% 26.0%
2 現 7歳 5- 2- 2-46/55 9.1% 12.7% 16.4%
3 現 5歳 3- 6- 5-48/62 4.8% 14.5% 22.6%
4 現 4歳 3- 1- 2-20/26 11.5% 15.4% 23.1%
5 現 8歳 0- 1- 4-36/41 0.0% 2.4% 12.2%
-------------------------------------------------
さて、本題のアドマイヤドンですが、やはり心配されるのは6歳を迎えての「衰え」です。結論からいってしまうと、成績を見れば「衰え」は明らかだと思います。この馬のピークはやはりダートG1をぶっちぎって連勝した3歳秋当時。それ以降はゆるやかに下降線をたどっていると見るべきでしょう。
安藤勝己騎手のインタビューなどを見ると、「ズルさが出てきたため以前のようにぶっちぎって勝てなくなったが、衰えているわけでなはい」などと発言していますが、そういうのを「衰え」というのではないかと私なんかは思ったりします。
この馬は基本的にマイラーだと思っていますので、今回のフェブラリーは条件的に過不足ナシですから、底力で上位には食い込んでくるでしょうが、勢いのある4歳馬には勝てないのではないかと思います。
ドンが勝つとすれば、先行馬が前でガリガリやり合い、最後の1Fで極端に時計がかかってしまうようなケースだけではないかと思います。
今年のフェブラリーSは4歳馬による世代交代がなされる年になる。個人的にはそう見ています。
投稿情報: |