ディープインパクトが今年の3歳世代のなかで抜けた存在であることをあらためて強く印象づける結果となった第72回日本ダービー。
直線に入ってから、インティライミが一歩早く抜け出し、トウショウボーイに出し抜けをくらわせたクライムカイザーになれるかも、との期待を抱かせましたが、それも一瞬のこと。大本命馬が33秒4という最速の上がりで後続を置き去りに。これだけ圧倒的な力の違いを見せつけられると、12秒台のラップが続く緩みのないペースでウンヌンなどと書くのがアホらしくなります。
秋にはインパクト自身の故障などのアクシデントや、他に超新星が現われることがない限り、無敗の3冠馬誕生ということになる確率大。個人的には、同世代に敵ナシならば一日も早く古馬との戦いに挑んでほしい。勝って当然のようなレースに出て勝つことよりも、そうしたチャレンジの方が価値のあることだと思います。手っとり早くいえば、ひとりの競馬ファンとして、おもしろいレースが見たい。ただそれだけのことなのですが。
私的なダービー回顧としては、私の◎マイネルレコルトに触れざるを得ないのですが、今日はスタートがまずく、最後方からの競馬に。ただ皐月のように大外をぶんまわすような無茶はせず、直線ではイン強襲を試みましたが、そこには思わぬ伏兵が待ち構えていました。バテてふらつく松岡騎手騎乗のシルクトゥルーパーに横から体当たりをくらい、一瞬バランスを崩す形に。その後も態勢を立て直して、よく差を詰めてきていただけに、その勝負処でのアクシデントが悔やまれるところ。しかし、そうした狭いところを通らざるを得なかったところにレコルトの弱さもあるわけで、5着敗退もやむなし。
今年の日本ダービーは最も恐れていたディープインパクトの強さだけが目立つという結果になってしまい、ヤレヤレな気分。同世代に強力なライバルが存在しないのはある意味不幸なことなのだなあと強く感じたナリタブライアンのことを祭の後に少し思い出したりしています。
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