7月にしては肌寒さすら感じるなか、圧倒的1番人気に推されたカネヒキリの圧勝で幕を閉じた第7回ジャパンダートダービー(G1)。本来ここにいるはずのシーチャリオットに対する思いが不思議な形で交錯したレースのように思えました。
3歳牡馬のダートの頂点に立ったカネヒキリですが、手綱をとった武豊のレース後のインタビューが妙にクールだったのも、シーチャリオットがいないため、どことなく暫定チャンピオンのような位置に甘んじるしかない現状を考えて素直に喜べなかったせいなのかもしれません。
2番人気のドンクールも、シーチャリオットがいれば、今日のようなカネヒキリに真っ向勝負を挑む乗り方を鞍上の熊沢騎手は選択せず、最内枠の利を活かした2強の一角崩しに徹した騎乗になったのでは。2番人気というのはドンクールにとっては、あまりありがたくないボジションだったような気がします。
2~4着までを地方馬が占めたのも、シーチャリオットという存在の大きさをあらためて知らしめる結果に。今日のJDDでカネヒキリが2着のメイプルエイトにつけたタイム差0.8秒は、東京ダービーでシーチャリオットがメイプルエイトにつけたタイム差とまったく同じ。つまり、机上の計算ではこの両雄はまったく互角ということに。
できるならこの時点で両雄の激突をみたかったというのが本音ですが、今日の結果から秋に向けて楽しみが大きく膨らんだのも事実。3歳ダート路線は確実に芝路線よりも熱くなりそうなムード。思いは早くも秋へ。
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