3月21日に高知競馬場で行われた第8回黒船賞は少しばかり意外な結果に。人気はフェブラリーSで2着に好走したシーキングザダイヤが1番手、それに次いで実績上位のマイネルセレクト、去年の黒船賞の覇者ディバインシルバー、老雄ノボトゥルーという順でしたが、終わってみれば、マイネルセレクト、ノボトゥルーのワンツー。
映像で見ると、1番人気に推されたシーキングザダイヤはゲート入りの段階からテンションが上がりすぎで、ゲート内で足踏み状態。鞍上の横山典騎手も制御不能という感じでしたから、スタートで案の定出遅れ。後ろで悠長にかまえていては勝負にならないコースですから、出遅れを挽回すべく中団まで押し上げていきましたが、最後の直線で力つきて失速。
ディバインシルバーは果敢に先行しましたが、去年12月以来のレースで仕上がりがイマイチだったのか、3コーナーで早くも後続馬群に呑み込まれてブービーの11着に終わりました。
勝ったマイネルセレクトも前走比+9の馬体重521キロが示すように、明らかに仕上がりとしては8分程度。当面の敵と目されたシーキングザダイヤの自滅に助けられた形でした。手綱をとった武豊騎手もレース後「(斤量の)59k、休み明けで動きが本来のものではなかった」というコメントを残しており、次の目標である「かしわ記念」(G1)への叩き台としてはまずまずの結果といったところでしょう。
2着ノボトゥルーは地元のリーディングジョッキー西川敏騎手の好騎乗もありましたが、こちらもシーキングの自滅があってひとつ着順を上げたという格好。9歳という年齢を考えれば大健闘ともいえますが。
このレースで明暗を分けたJRA勢ですが、強く印象に残ったのは勝ったマイネルセレクトよりも、異常なテンションの高さで自滅したシーキングザダイヤの方でした。大目標だったはずのフェブラリーSの直後ということで、仕上げの難しさがあったのでしょうが、あのテンションの上がり方を見ると、そろそろリフレッシュが必要という感じです。
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