ニホンピロウイナー死亡というニュースを聞いて、少々感傷的な気分です。
ニホンピロウイナーが生まれた1980年は、実に多くの名馬を世に送り出しました。3冠馬ミスターシービー、あのシンボリルドルフを天皇賞・秋でうっちゃったギャロップダイナ、JCで一世一代の大逃げを決めたカツラギエース。それだけでなく重賞未勝利ながら有馬記念を制したリードホーユー、宝塚記念勝ちのスズカコバン、天皇賞・秋2着のウインザーノット、エアグルーヴの母として知られる名牝ダイナカールなど名脇役といえる馬たちが群雄割拠していたのが、この世代なのです。
よく最強世代なる言葉が使われますが、80年生まれの馬たちこそまぎれもなく日本の競馬界の"ゴールデン・エイジ"でした。ニホンピロウイナーの偉大さは、単にG1をいくつ勝ったという数字ではなく、同世代のそうした強力なライバルたちとの激闘をくぐり抜けて勝ち得たところにあるのだと思います。
あの頃はスローペース症候群なんていう言葉もまだなく、レベルをウンヌンすればいまの馬たちの方が強く、レースを見てもいまよりも洗練されてはいないのかもしれないけれども、芝のレースがいまよりも確実に熱かった(と私が勝手に思っている)時代のお話です。
とりあえず合掌。
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