コースや距離実績が物足りないという理由で評価を下げたタイムパラドックスとストロングブラッドが1、2着を占める結果となった第28回帝王賞(G1)。
去年の帝王賞はアドマイヤドンが1番人気で他馬の意識はやや後方へ集まり、今年は逃げ馬のナイキアディライトが人気を集めたがゆえに、他馬の意識は前へ前へと。こうした人気がつくり出す勝負のアヤが明暗を分けたレースでした。
その前がかりの展開を中団でほくそ笑んでいたのがタイムパラドックス鞍上の武豊。逆に去年とは違うキツイ競馬を強いられたのがナイキアディライト。この2頭の人気がまったく逆であれば、また違った結果になったかも。スターキングマンを除けば、上位人気馬が着順でも上位を占めたわけですが、ストロングブラッドは終始インの経済コースを通った内田博幸のソツのなさが、ユートピアはかきつばた記念でのリプレイを見るような勝負処での置かれっぷりが、そして私の◎クーリンガーは先行流れ込みという展開にならずに決め手のなさが、それぞれ印象に残りました。
終わってみれば、武豊、内田博幸という中央と地方の名手がワンツーという結果。馬の能力に大きな差がなく、最後は騎手力がモノをいうレースだったのかもしれません。
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