単勝1番人気に推されたサカラートが後続に4馬身差をつける圧勝劇を演じた第52回日本テレビ盃。
いわゆる行った行ったの決着で、内容的には薄味みたいな見方もあるかもしれませんが、個人的にはこれから始まるG1戦線へ向けての布石という点も加味すれば、けっこう楽しめるレースだったように思います。
勝ったサカラートは-16キロの馬体重がどうなのかな、と見ていたのですが、まるで関係ナシ。ペース自体は11.8-11.7-12.5-12.6-12.4-12.3-12.7-12.8-13.0と、最後の1Fが少しばしりかかっているように、さほど楽とはいえないものでしたが、それを番手からきっちり直線抜け出して、後続を突き放したレースぶりはまさにひと皮むけたという感じです。かつてのサカラートではないですね。馬が変わりました。今日の勝利だけで、G1に王手というわけにはいかないでしょうが、少なくとも完調ではないG1馬なら勝てるだけの能力を示したわけで、今後につながるレースだったと思います。
2着ナイキアディライトは鞍上の石崎隆騎手が「半マイルまで楽に行けた」とコメントしていますが、それを楽と感じたところに、この馬の成長ぶりがうかがえるような気がします。楽な手応えで、このペースをつくり出せたのなら、今後のG1戦線でもそこそこやれるんじゃないか。そんな気がします。
3着のアジュディミツオーは、もう少し前がやりあって、上がりがかかれば、という目論見だったかもしれません。しかし、今日のように前がとまらない流れではいかんともしがたい。本調子であれば、4角で先頭に並びかけて、先行勢を大掃除という芸当もできたのかもしれませんが、休養明けで乗り込み量も決して十分とはいえない現況ではそこまで望むのは酷というものでしょう。ただ、そうした状態で大きくバテていないのは、この馬の底力の証。一度叩いた次走が楽しみになりました。
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