有馬が終わると、今年の競馬も終わった的なムードが蔓延するわけですが、ダート競馬ファンにとっては東京大賞典こそ、暮れの大一番。JCダートの優勝馬カネヒキリの名前が出馬表にないのは残念ですが、その分実力拮抗でおもしろいレースになったともいえます。
このレースを予想するにあたってのキーホースとなるのが、やはり交流G1の常連タイムパラドックス。すでに7歳となった今年も[3-3-2-2]と安定した走りを見せており、このレースでもそこそこ人気を集めるものと思われます。しかし、この馬の単にあまり魅力を感じないのも事実。今年6月の帝王賞を制しているとはいえ、大井コースでは[1-0-1-2]。安定感が売りのこの馬にしては、取りこぼしが目立つのが気になります。唯一勝っている帝王賞も交流G1のなかではやや小粒といわざるを得ないメンバー構成で、相手関係に恵まれた印象も。なかなかの好メンバーが顔を揃えた今回の東京大賞典は、上位争いに加わってはきても、勝つまではどうか。
そこで、◎に抜擢したいのが、7歳のタイムパラドックスに比べ、まだ伸びシロが期待できる4歳馬シーキングザダイヤ。05年1月の川崎記念ではタイムパラドックスに完敗を喫していますが、2月のフェブラリーS以降のタイムパラドックスとの対戦成績は3勝1敗。マイル戦だけでなく、前走東京ダ2100という本来であればタイムパラドックスが得意とする領域で先着を果たしており、もはや両者の力関係は逆転したと見ます。それに、シーキングは一部で右周りを不安視されているようですが、3歳時は芝ながら中山や阪神のアーリントンCやニュージーランドTを勝ち、さらにダートでも右周りの園田で兵庫ゴールドTを快勝。右周りは不安材料とはならないはず。それよりも、注目すべきはこの馬の冬場での好成績。12月から3月にかけての厳冬期に[4-2-1-2]と荒稼ぎをしており、バリバリのウィンターホースと見て間違いないでしょう。狙うは、この馬の1着づけの馬単、3連単です。
船橋の川島厩舎所属のシーチャリオット、アジュディミツオーの2頭は、前者が距離、後者が状態に疑問アリと見て、やや狙いを下げました。同じ地方勢のボンネビルレコードも要注意の1頭ですが、力関係ではやや見劣りすると見て、2、3着候補の1頭という評価。
中央勢ではユートピア、スターキングマン、そしてタイムパラドックスの3頭を2、3着候補に。
05年ダート競馬の総決算では、横山典弘騎手の久々のG1勝利に賭けてみたいと思います。
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