配当だけでなく、レース内容も大荒れとなった第56回安田記念。
すでに新聞報道もされており、ここで詳しくは述べませんが、香港のザデュークが道中日本馬に対し、数回に渡って体当たりをくらわし、1番人気のオレハマッテルゼをはじめ、カンパニー、インセンティブガイを圏外に追いやり、結果的に他の香港馬のアシストをする結果になった、という件です。
これが故意なのか、偶然なのかは知る由はないのですが、まさに肉弾戦の様相を呈した今年の安田記念は国際G1らしい白熱ぶりで、世間でいわれるほど後味の悪いレースだった、という印象はありません。フェアプレーの名のもと、ただきれいに全馬まわってきました、というようなぬるいレースを見せられるよりはよかったのでは。
しかし、実際に他馬の走行を妨害した馬、騎手に対しては、相応のペナルティが与えられるべき。その意味で、レース中暴れまくったザデュークに騎乗したダン騎手に対しての罰金8万円というのは、少々軽すぎるという感は否めません。
ペナルティでよくわからなかったのが、同日の中京競馬第12Rでの川田騎手に対する処分。レースVやパトロールフィルムを見た限りでは、川田騎手のマクリが最内を走っていたタマモゴーアップの走路を塞ぐ結果につながったのかどうかは微妙に映ります。タマモゴーアップが4角手前でズルズルと後退したのは明らかでしたから、審議ランプ点灯は当然だと思うのですが、パトロールフィルムだけではどの馬がどう動き、それが後続の馬にどのような影響を及ぼしたのかがわかりにくい。先頭ゴールインを果たした川田騎手とゴッドセンドを降着処分とするのであれば、どのような経緯でそう結論づけたのか、明確な説明がなければ、馬券を買っていたファンは納得できないはず。
せめて、馬券を買ってくれたファンに対して、納得のいく説明を。ファンサービスというのは、カレンダーをばらまいたり、記念馬券を発売することだけではないだろう、とも思います。
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