4歳馬同士のワンツー決着となった第13回平安S(G3)。
勝ったタガノゲルニカは9月の札幌戦で未勝利を勝ち上がって以降、5連勝で重賞ウイナーの座にまで昇り詰め、当然来月のフェブラリーSでも俄然注目を集める存在になりました。そのことにケチをつける気は毛頭ないのですが、比較的楽な勝ち方だった1000万の「高砂特別」や1600万の「アレキサンドライトS」に比べると、平安Sは勝ったとはいえ一杯一杯の印象。好枠を利した池添騎手の好騎乗、55の斤量、そしてなによりも当面の相手であったヴァーミリアンの状態が去年暮れの名古屋GP中止の影響によりイマイチだったことなど、今日はタガノゲルニカにとって有利な材料が多かったのも事実。使い詰めということもあり、これ以上の伸びシロをフェブラリーで期待するのは酷かもしれません。
対する破れたヴァーミリアンは馬体重+20と、明らかに重め残り。加えて、後ろ脚の落鉄というアクシデント、タガノゲルニカより2キロ重い斤量という三重苦を背負いながらも、アタマ差の2着はこの馬の底力を十分に示したといえるのでは。フェブラリーでは当然変わり身が見込めるでしょうし、そうなれば今回の平安S組に先着を許すことはないはず。本番では鞍上が武豊からルメールに乗り替わるそうですが、去年の有馬でディープに苦汁をなめさせたルメールが、再び武豊の前に立ちふさがることになる可能性も。
上記2頭以外で目についたのは、58キロを背負いながら4着に健闘したアンドゥオール、着順こそ5着ながら終始勝負の蚊帳の外にいた去年の覇者ヒシアトラス。今日の平安Sを振り返って、次への期待を膨らませてくれたのが、ヴァーミリアンとアンドゥオール。逆に前途多難の予感を抱かせたのがタガノゲルニカとヒシアトラスの2頭。その意味では、今日の平安SはG1を間近に控えた前哨戦らしい結果だったように思います。
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