1コーナー奥の引き込み線に置かれたスターティングゲートからの発走。このよく慣れ親しんだ形で行われる牝馬クラシック第1弾としては最後となった今年の桜花賞。
最近のトレンドとなりつつあった先行馬は総くずれで、かつて"魔の桜花賞ペース"といわれていた時代を彷彿とさせるような後方待機策を取った馬のワンツーという決着。個人的には意外な結末だったのですが、それだけではなく、関東馬が上位5頭中3頭までを占めたこと、それらの関東馬がいずれも美浦の若手調教師の管理馬だったことなど、現行阪神競馬場という舞台そのものの幕引きという側面に加えて、競馬界にも大げさにいえば地殻変動が起きつつある。そんな印象を受けた今年の桜花賞でした。
今日のキストゥヘヴンのVで、04年ダンスインザムード、05年シーザリオに続き、フラワーC優勝馬が3年連続で連対。かつてはフラワーC組は桜では用ナシという法則が確立していたのですが、いまやこの組はチューリップ賞やフィリーズレビューと同程度の重みを持つに至ったといえるのでは。
上位人気を占めた関西馬3頭は、アドマイヤキッスを除けば期待を大きく裏切る凡走。テイエムプリキュアは行きっぷりが本物ではなかったとはいえ最終的には8着まで押し上げてなんとか格好はつけてはくれましたが、フサイチパンドラはスタートダッシュに失敗し、道中5番手以内、4角先頭という理想とする形にならず惨敗。オークスに向けては、いずれも課題を残す形に。
勝ったキストゥヘヴンにしても気性的に、距離が一気に800M延びるオークスもドンと来いというタイプではなく、ただでさえ混沌とした状況がオークスに向けて、さらに混戦ムードに拍車をかけたような感も。予想する楽しみが増えるという意味では、こういう状況は個人的には大歓迎です。
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