第66回菊花賞は、予想以上に意外性のあるレースでした。
まず、ディープインパクトが五分のスタートを切ったこと。そのせいで、馬がその気になり口を割って折り合いを欠いてしまったこと。そして、レース後の武豊のいつもの能面のような表情ではなく、いかにもひと仕事を終えてホッとしたという表情を隠さなかったこと。一から十まで、考えてみればディープインパクトのひとり舞台。横山典の好騎乗も、ディープの存在感の前には霞んでしまいました。
すでに勝負づけが済んだような相手に3度勝つことに意義があるのかどうかという疑問を私は僣越ながら、このブロクで述べたこともありましたが、そうした外野の雑音に対して、陣営は「三冠」を目指し、それを達成することで「意義」を身を持って示したといえるでしょう。ディープならそんなことカンタンだろう、と外野は考えがちですが、今日の折り合いを欠くディープやレース後の武豊のインタビューを見て、同じ相手に3度勝つことの難しさや意義みたいなものをあらためて考えさせられた次第です。
しかし、これまでの戦いは相手がどうこうというよりも、ディープ自身との戦いであったような気がしますが、これからは古馬あるいは海外の強豪馬との真剣勝負が待っています。ディープインパクトの競走馬としての真の戦いはこれから始まるのかもしれません。
十年ぶりに、菊花賞をテレビで見ました。
菊花賞の前日、ディープインパクトが朝日新聞の夕刊の一面を飾っていたからです。
アメリカの映画と同じ名前の馬が印象的でした。
はじめて「かかる」という用語も知りました。
毎週、競馬中継を見ている暇はありませんが、
ビッグレースだけでも見ていきたいなと、思いました。憂鬱なことの多い毎日ですが、ディープインパントの様に、さわやかに秋空を駆け抜けて行きたいです。
投稿情報: レオンスプレッダー | 2005-10-28 02:23
nonsuke様、コメントありがとうございます。
おっしゃる通り、武豊以外の騎手の甘さはやはり糾弾されてしかるべきだと思います。ただ、あの異様なディープ三冠歓迎ムードのなか、そういう火中の栗を拾うような騎手はいないだろうな、とも思います。こういことを言い出すと、いまのトレセン制度とか、そういう方向に話が飛び火して話が長くなってしまいますので、このへんにしておきますが…。
あと、競馬はレースが基本だと思いますので、どの馬が強いんだろうとか、どの馬が勝つのだろうとか、そういうワクワク感で盛り上がりたいものですね。一強状態ではやはり興ざめですよね。話が古くなって恐縮ですが、かつてミスターシービー、シンボリルドルフの2頭の3冠馬が初めて激突したJCのことを思い出してしまいました。レースは結果的にカツラギエースが漁夫の利をさらったわけですが、あのレース前の興奮はいまでも忘れられません。ディープにとっても「無敗」で終わるよりも、そういう強敵との記憶に残るレースをして仮に負けても、その方が競馬ファンの記憶に深く刻まれるだろうと思います。私も長文、失礼しました。
投稿情報: 永井 | 2005-10-25 03:05
かかった馬を勝利に導いた武豊騎手は立派なのですが、ルールギリギリのところでブロックしたり、内に閉じこめてしまう技量や闘争心を持った騎手がいなかった(そう見受けられる)のが残念でしたね。ディープが落ち着いた2周目3コーナーあたりで、外から圧を掛ける騎手がいれば、もっときわどかったかもしれません。
競馬ではないのですが、以前、将棋の羽生さんが王将戦を勝ち、過去に誰も成し遂げなかった将棋界の七大タイトルを一度に保持することが決まったとき、その将棋を解説をしていた棋士の森下卓さんの言葉を紹介したいと思います。「確かに羽生さんは凄いですし、ファンのみなさんの期待に応えたかもしれません。しかし、今日は将棋界の棋士にとっては恥ずべき日です」みたいな内容のことを喋っていました。武豊以外の騎手の奮起と、ディープを脅かす馬(できれば負かす馬)の出現を願ってやみません! 長文失礼しました!!
投稿情報: nonsuke | 2005-10-25 02:08
対馬酒って、勝てそうじゃないですか?
投稿情報: 対馬酒 | 2005-10-24 07:14